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- 2024/06/10
為替介入とは?
今回のテーマはゴールデンウィークくらいからよく耳にされる「為替介入」について分かりやすくお伝えしたいと思います。
為替介入(正式名称:外国為替平衝操作)とは、通貨当局が為替相場に影響を与えるために外国為替市場で通貨間の売買を行うことです。
通貨当局は通貨政策を担当する機関のことで、日本では財務省や日本銀行などが該当します。
実施方法ですが、日本では財務大臣の権限で日本銀行が介入を実施します。
為替介入実施に至るまでの一般的な流れ
- 日本銀行が財務省に対して為替市場に関する情報を報告(毎日)
- 受け取った情報に基づき財務大臣が必要性を判断
- 2を日本銀行に連絡
- 日本銀行が為替相場の変動要因や介入決定に役立つマーケット情報を財務省に提供
- 財務省の具体的な指示に従い、日本銀行が為替介入を実施
なお、日本銀行が財務大臣の代理人として海外の通貨当局に為替介入を委託することもあります。
為替介入の目的
急激な為替変動(円安・円高)を抑えて安定化させることや、相場を適正な水準に誘導することが、為替介入を実施する主な目的です。
円安・円高は円の他通貨に対する相対的価値のことで、一般的に円1単位で交換できる他通貨の単位数が相対的に少ない場合に「円安」、相対的に多い場合「円高」と呼びます。
為替介入のメリット
為替介入実施で過度な円安・円高から脱却することで、政治・経済・家計などの安定を図れる点がメリットです。
過度な円安・円高の状態にあると、さまざまな分野に大きな影響を及ぼします。
例えば、過度な円安のときは、一般的に輸入品価格が上昇し、家計にダメージを与えるでしょう。
過度な円高のときは、日本の輸出企業の国際競争力が弱まる傾向にあります。
為替介入のデメリット
為替介入のデメリットは、主に以下の3点です。
- 諸外国への配慮が必要
- できる範囲に限りがある
- 効果が限られるとの見方がある
次回デメリットの具体的な確認と為替介入の歴史についてお伝えしたいと思います。
♧ このブログを書いたスタッフ 田中 ♧