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- 2021/11/05
我が家はがん家系?遺伝でがんになる割合は…
いつもお世話になっております。株式会社トリムです。
先日お伝えしましたが、今回より弊社が法人様にて行っているがんセミナーの内容の一部を抜粋して「がん情報の提供」を再開いたします。
がんセミナーを受けてくださった方も、セミナー内容の振り返りにもしていただけるかと思いますので、ぜひお読みください!
今回のテーマは「がんと遺伝」です。
「がん家系」という言葉を時々聞きますが、がんは遺伝するのでしょうか?
実際に、遺伝が直接的な原因(=遺伝性がん)はあるので、まずはそちらを説明します。
遺伝性がんのほとんどは、がんを抑制する遺伝子の生まれつきの異常(変異)が原因です。
一般の人は、がんを抑制する遺伝子を2つ持っています。しかし、遺伝性がんの患者さんは2つのがん抑制遺伝子のうち1つにうまれつき変異があるので抑制力が少なく、一般の人よりもがんになりやすいのです。
以前、米ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーが、予防のために健康な乳腺や卵巣を切除したニュースがありましたが、それはその部位のがんにかかりやすい遺伝子変異が確認されたからだそうです。
しかし実は、遺伝性がんはがん全体の5~10%程度です。
つまり、遺伝としてがんになるということは割合としては低く、それよりも、「生活習慣」や「感染」といった要因でがんになる可能性の方が高いのです。
ある家系でがんになる方が多い場合、遺伝が要因の場合もありますが、同じ・または似通った生活習慣が要因の場合もあるのです。
がん発生要因の中で、「喫煙」「飲酒」「食物・栄養」「身体活動」「体格」「感染」「化学物質」「生殖要因とホルモン」については、国立がん研究センター等の研究グループががんの発生につながる理由の説明や予防の考え方を発表しています。
次回は、国立がん研究センターが定めている「科学的根拠に基づいた がん予防ガイドライン」についてお伝えします。