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  • 2024/06/24

為替介入のデメリット

前回為替介入のメリットについてお話させていただきました。

今回は為替介入のデメリットについて詳しくお伝えしたいと思います。

前回挙げましたデメリットは、主に以下の3点です。

1.諸外国への配慮が必要

2.できる範囲に限りがある

3.効果が限られるとの見方がある

ここでは、それぞれのデメリットを確認していきましょう。

デメリット1 諸外国への配慮が必要

諸外国に配慮した上で実施しなければならない点が為替介入のデメリットです。

状況によっては、為替介入に対して諸外国から批判やけん制がかかることもあります。

為替介入は主に米ドルに対して行われるため、特に米国との関係を意識しなければなりません。

米国の理解を得ずに強引に為替介入を進めると、日米関係に大きな影響を及ぼすでしょう。

2022年9月にドル売り円買いの為替介入を実施した際、米国財務省は日本に対して批判しませんでしたが、報告書内でけん制はしました。

デメリット2 できる範囲に限りがある

為替介入をできる範囲に限りがある点もデメリットです。

通貨間の売買により為替介入するため、円やドルなどの十分な資金がなければ対応ができません。

急激な円安に対応する場合は「ドル売り・円買い介入」をするために、財務省所管の外国為替資金特別会計(外為特会)の保有するドル資金を売却して円を買い入れます。

一方、急激な円高に対しては、政府短期証券を発行して調達した円資金を売却してドルを買い入れることが一般的です。

デメリット3 効果が限られるとの見方がある

為替介入で急激な為替変動を抑えて安定化させることを期待できる一方で、効果が限られるとの見方もある点がデメリットです。

為替介入には資金が必要なため、何度も繰り返し実施することは難しいことが、効果が限定的な理由として挙げられます。

また、そもそも日本単独では為替介入しても長く続かない点もデメリットです。

一般的に、効果的な為替介入には、欧米との協調も検討しなければなりません。

以上が為替介入のデメリットになります。

現在の円安を是正するための手段の一つである「為替介入」がマイナスに働くポイントを皆様にお伝えさせていただきました。

♧ このブログを書いたスタッフ  田中 ♧

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